安部医院では「RAYSCAN m+」というコーンビームCTを導入いたしました。
これにより、今までのデジタルレントゲンよりも診断力が向上し、
さらに様々な病気の診断を、紹介状を書くことなくワンストップで行うことができるようになりました。
「RAYSCAN m+」の特徴
安部医院でCTを導入するにあたり、2つの条件がありました。
・耳鼻科と内科も行っているため、1台の機械で頭部のみならず胸部の撮影もできること
・患者さんの安全を考え、少ない放射線量で撮影することができること
これまで、この2つの条件をクリアするクリニック向けのCTが無かったのですが、「RAYSCAN m+」が登場し、迷うことなく導入を決めました。
【特徴①】
頭部CTのみならず、胸部のレントゲン、鼻のレントゲンも撮影が可能。現在、1台の機械でそれらすべての撮影を行うことができるのは世界でこのCTのみです。
【特徴②】
・「RAYSCAN m+」は、コーンビームCTといって放射線量がすくないCTです。
どのような場合にCT撮影を行うか?
「副鼻腔炎の診断を行う場合」
・画質が良いため、患者さんご自身の状況をより理解しやすくなっているので、納得感をもって治療に取り組めると思われます。
・癌を疑うようなものや、真菌(カビ)が原因の副鼻腔炎などの診断も可能となります。
※所見で副鼻腔炎と診断できる場合にはCT撮影は行いません。必要な方に対してのみ、実施いたします。
「中耳腔の状態を確認する場合」
・手術が必要かどうかの診断が主になってきます。
「内科疾患で胸部の撮影が必要な場合」
・肺炎やぜんそく、気胸の診断などで行う場合が多いです。
「RAYSCAN m+」の撮影画像(サンプル)
病院などにある全身を撮るようなCTは、日本企業の大手が力を入れて発展してきましたが、耳鼻咽喉科クリニックなどに導入するようなCTはなかなか発展してこなかったという歴史があります。
現在、耳鼻咽喉科で多く導入されているCTは、歯科のCTをベースとしてつくられてきました。
「RAYSCAN m+」は最近日本に入ってきた機種で、導入しているクリニックはまだごくわずかですが、レントゲンの画質も非常に優れており、より的確な診断をするための力になっていると実感しています。
【気道の撮影画像】
【耳の撮影画像】
【副鼻腔の撮影画像】
【胸部の撮影画像】
コーンビームCTについて
コーンビームCTは従来からのファンビームCTに比べ、
○空間分解能が高い(0.1mmオーダーでの診断が可能)
○金属アーチファクト(画像の乱れ)が少ない
○短時間で三次元画像を構築できる
などの利点があり、精細な骨画像で金属の影響のない画像が得られることから、まず歯科領域で発展してきました。
CTとしては被ばく量が少ないのも特徴です。骨画像の描写には優れていますが、軟部陰影の描写は不得意です。
「RAYSCAN m+」では画像解析ソフトにより、咽頭腔の広さも確認出来ます。
また、「RAYSCAN m+」「Ligit Guide Beam」という機能を利用する事により無駄な被曝を避け撮影までのワークフローウをスムーズにする事ができます。