ニキビ

にきびとは

 にきびは思春期以降に現れることが多く、だれにでもみられるよくある症状のため、気にせずに治療していない方や市販の薬で対処療法をしている人が多いです。ニキビは適切に治療されなければ痕が残ってしまうことがあります。この痕が新たな悩みとなってしまうことがあります。にきびを治療していくうえで、ただ治すだけでなく、ニキビができにくい肌にしていくことも重要です。

原因

 ストレスや加齢などの理由により、皮脂が過剰に分泌され、毛穴が広がり、毛穴の内側に皮脂がたまってしまいます。これによってできるニキビが白ニキビです。この状態になるとニキビ菌が肌で皮脂を栄養源として繁殖し、赤く炎症を起こした炎症性ざ瘡・赤ニキビが発生します。

治療方法

洗顔
正しく洗顔をすることで、ニキビのできない肌環境を整え、清潔に保つことでニキビを改善していくことができます。1日に何度も洗顔したり、誤ったタイプの洗顔料を使用すると皮脂がはがれすぎて肌が乾燥し、かえってニキビが悪化することがあります。洗顔料を使った洗顔は朝晩の2回、自分の肌質にあった洗顔料を選んで行い、洗ったあとは小鼻のわきやこめかみ、髪の生え際などに泡の洗い残しがないように、十分にぬるま湯で洗い流してください。

薬物療法(保険治療)
・ディフェリンゲル、べピオゲル
 現在のニキビ治療の主な治療方法です。使用開始から半月~1か月くらいの間は塗ると刺激感や灼熱感があります。余分な角質や毛穴のつまり・汚れを取り除くことで、ニキビを改善します。使用する薬によって多少作用が異なりますが、にきび菌を抑える作用や肌の炎症を抑える効果もあります。したがって、毛穴のつまりの状態から白ニキビの状態まで幅広く使用することができます。さらに、赤く炎症をおこしたニキビにも効果があります。使用後に皮膚の乾燥・赤み・皮むけといった症状がでることが多いです。しかし、使用を続けていくうちに、余分な角質が排除され、このような症状は落ち着いていきます。また、外用薬を使用する前に保湿剤などを使うことで、乾燥・刺激感が改善しやすくなります。

まれに薬が合わず使用することができない方もいますので、気になる場合は医師にご相談ください。

・抗菌外用剤
 にきびが強い炎症を起こしている・膿疱ができているというように悪化している場合は抗菌外用剤を使用します。ディフェリンゲルやべピオゲルなどと併用することもあります。

・内服薬各種
 患者様の症状に合わせて、ビタミン剤・抗菌剤・漢方薬などが処方されます。ビタミン剤と漢方薬は使用するものによって効果に違いがありますが、しっかりと飲み続けることで皮脂の分泌をコントロールしたり、炎症を抑えたり、またはニキビ痕を改善するなどといった効果が期待できます。