高血圧
高血圧とは、心臓が伸縮する際に生じる圧力が高くなっている状態を言います。
自覚症状は注意しない限り、これといって感じられることはありません。ただ、相当程度高血圧が進んでいると、動悸や頭痛、足の痛みや痺れを感じることもあります。
高血圧は、腎臓や心臓、血管、内分泌系での異常と、はっきり原因の分かる二次成功血圧と、原因の分からない本態性高血圧に分けられます。日本人の高血圧患者は、後者の割合が圧倒的に多く、8割から9割が本態性高血圧患者です。もともと高血圧になる遺伝的要素を持っている人が、塩分を多く含む食事や飲酒、ストレスや運動不足などによって高血圧になってしまうということが証明されています。
高血圧は様々な病気を引き起こすリスクを持っているといわれています。
①動脈硬化の進行
高血圧を、そのままにしておくと血管が徐々に硬くなっていき「動脈硬化」を引き起こします。血管は柔軟性を失い、血液中に血栓ができやすくなって、合併症が起こる可能性が上がっていきます。
②脳疾患(脳梗塞など)・心疾患(心筋梗塞など)の助長
動脈硬化により脳内、心臓内の毛細血管に血栓ができ、それが血流を防いでしまい、脳梗塞や心筋梗塞を起こします。また、硬くなった血管に過度の圧力が加わることにより、脳内の血管が破裂して出血する脳出血を引き起こすリスクが上がります。
③腎臓系の病気
腎臓内を通っている小動脈が硬くなってしまい、腎臓内の糸球体と腎細管の働きが悪くなる「腎硬化症」発症する可能性が高くなります。この病気にかかってしまうと血尿やたんぱく質が排出されるようになります。
また、”腎不全”という、血液をろ過して尿を作る働きが衰える病気にもなりかねません。かかってしまうと、体内にある老廃物を排出することができず、血液がより上昇する悪循環に陥ります。
④その他
高血圧によって動脈壁の一部が弱くなり、異常をきたす”解離性動脈瘤”を引き起こす可能性も上がります。最悪の場合、患部を切断しなければならなくなる場合もあります。